Friday, June 16, 2006

blog - 日本のサッカーと野球 - 「インフラ」の重要性

野球は強いんだ。なぜならそれは、日本の選手はうまくて経験が豊富だからだ。インフラ、すなわち甲子園出場を目指す全国の何千校もの高校、リトルリーグ、社会人野球、プロ野球、そして何より野球というものに対しての歴史/文化が整っているからだ。

アメリカにはパワーとスピードでは到底かなわないのだろうけど、少なくともバントやグラブさばきでは日本のほうが上だろう。WBCはそれを証明した大会だったし、たとえ優勝できなかったとしても、日本のこの強さを十分に実感できた大会だった。

それとは違うのだよサッカーは。中田は確かに天才だったが、世界の一流選手の中では並みの存在だ。それに比べてイチローや大塚は、大リーグでも十分に一流としてやっていけている。インフラがピザのパイと東京ドームぐらい違うのだ。競技人口もそうだし、野球/サッカーというものに対しての全国民を含めた文化というものが決定的に違うのだろう。

「インフラ」というものは極めて重要な概念だ。これはサッカーなどのスポーツにとどまらず、経営、集団、人類、社会というものに対しての広範な認識を持つ上での重要な考え方になる。ローマの時代にはこう言われていたっけ。「すべての道はローマに通ず」。ローマ街道というインフラが、ローマ帝国の繁栄を強烈に支えたのだ(詳しくは『ローマ人の物語⑩』を参照)。


個人も一緒。健全な精神は健全な肉体に宿る。以上

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