Tuesday, June 12, 2007

blog - 投資の基準



じゃあちょっとここで投資教室を開いてみようか。興味がある人は覗いてくださいな。

わたしが株式投資で最も重視することは①その企業のビジネスモデル、②割安さ(PERなど)のバランスだ。これは極めて明確な話なんだけど、その企業のビジネスモデルが弱い場合その株式のPERがいくら良くてもわたしはそれを買わないし、その逆で、その企業のビジネスモデルがいくら強くてもそのPERが高ければわたしはそれを買わない。

そうなると「ビジネスモデル」という定量的に計りにくい指標でその株式を判断しなければならなくなるのだが、そう、それは避けて通れない道なのだ。ちょっとケーススタディで確認してみようか。


ケーススタディ①:GABA(英会話スクール)

GABAは実は面白い株式なんだけど、現在PERでみれば非常に割安な状態に置かれている(6程度。日本の平均は多分17程度)。だけど、ご想像のとおり、この企業は次の脅威にさらされている。①少子化、②激しい競争環境、そして最もわたしが重要視するものとして③優位性を維持することの困難さ。

つまりさ、いくら優秀な教材を開発したとしてもそれは簡単に他社に模倣されてしまうのよね。そして講師陣にしても、他社から好条件でオファーされれば比較的簡単に流出してしまうんだよねきっと。だから他社に対する優位性というのは、今あったとしても、それは将来的に残りづらいと。だからその利潤は経済原則どおり限りなく0に近づいてしまう。


ケーススタディ②:ペトロチャイナ(中国のオイルカンパニー)

PERは12くらい。何がいいってライバル企業が非常に限られていること(いわゆるメジャーがそれにあたる)。そして新規にこの業界に参入してくる企業というのはおそらくほとんどなく(つまり新規参入するには非常に大きな資本が必要になるからね。石油プラントとか)、比較的おだやかな競争が展開されていくでしょう。

そして中国株式はまだ全体的に割安で(香港市場に限る)、中国の成長性を考えると(GDP成長率が年率10%近くある国なのだ)、まだまだ伸びしろは残っていると判断せざるを得ないだろう。また石油が枯渇するまでは、または代替エネルギーが完全に開発されるまでは、石油を扱う企業の価値は増し続けるでしょう(おそらく10年は続くだろう)。


ということでわたしはGABAへの投資に二の足を踏み、ペトロチャイナに対しては次に株価が下落したときに確実に追加投資を行うことになるようなスタンスで望んでいるわけです。わたしは運だけで株式投資に成功してきたわけではないのです(なんかちょっと自慢くさくなるけどね。申し訳ない)。つまり証券分析ないしは企業分析能力というものが必須であるし、そこにこそ、投資家としての面白さがあるのだ。


若者よ、考えなさい。

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