
さらに前の、少年時代に読んだ漫画の影響を無視するわけにはいかないだろう。そこには少年ジャンプに侵される前の貴重の作品があふれていた。エースをねらえがあったし、ドラえもんですら、何らかの好影響をその少年に与えたことは否定できなかった。
中でもこのブラックジャックという名作が与えた影響は大きかったのではないかと最近よく振り返る。ご存知手塚治虫の代表作だが、その人生というものへの含蓄の深さが溢れたこの漫画作品は、物事を深く考えるきっかけを彼に与えたとともに、情操教育の大きな部分も担ったのではないか。
今でもいくつかの印象深い話を明確に思い出すことができる。そこには普通の漫画にはない真実があったし、大人となった今でも教訓や、面白みや、示唆がその記憶から得られるのであった。わたしは恵まれていた。あの思想を形成する第一期においてドラゴンボールなどの無意味な作品群にスポイルされることなく、わたしは第一歩を踏み出したのだ。
大切なものを見失わず、信じ続けることの第一歩を。
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