Sunday, January 27, 2008

blog - 岡田ジャパン初戦・・・



あーあ。悪い予感があたってしまった。オシムが見せる予定だった2010年の日本の魔術は消えてしまった。綿密に計算され、着実に構築され、誰も対策を立てられないまま予選を突破し、決勝トーナメントで強豪と対決するという夢は消えてしまった。優れた指導者が導き出す優れた成果というものを目の当たりにする瞬間を、日本国民は逃してしまった。過ちは再び繰り返され、暗黒の時代が再び忍び寄るであろう。

人がいないわけではない。そして考えがないわけでもない。ただ、実績や歴史を過度に重んじる文化、細部にとらわれすぎて全体の方向性を見失いがちな国民性、そういうものが今まで幾たびも繰り返され、そしてこのサッカーという競技でも幾たびも繰り返され、そして繰り返され続けていくのだ。

新渡戸稲造の『武士道』のプロローグはこう始まる。ある外国人が新渡戸稲造に問う。「(宗教がないのであれば)日本人はどのように道徳を身につけるのですか?」。新渡戸稲造が答える。「それは武士道です」。しかしその素晴らしい「武士道」は人々の記憶の中、または限られた文献のみに記録されるにとどまり、長い間その道徳観が持続されることは難しいように思えた。


大胆な、例えばオシム監督の復帰のような改革をわたしは望む。

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