Wednesday, October 03, 2007

blog - 『シッダルタ』



もしかしたら学生のときか社会人の始めの頃に読んだかもしれないと思いながらこの『シッダルタ』を読み始めた(なぜならヘッセの作品についてはほぼすべて読んだはずだったからだ)。わたしは感じていた。日本人に大きな影響を与えたこの仏教というものに何かヒントが隠されていなかったかを。

ヘッセを読んだ人ならわかると思うが、ヘッセは何か高尚な作家というよりも、われわれのように泥臭く、完璧ではない作品を書く作家のように認識している。この本も苦しみながら、シッダルタ(厳密に言うとこのシッダルタは仏陀ではなく架空の人物ということになる)の生き様を書き表していた。

わたしが時間というものに対する明確な認識、新しい認識を感じたのもこの本を読んでいたときだった。若きシッダルタは待つこと、断食すること、考えることの3つのみができる若者であった。そして世俗を知り、最後に川に学んだのだった。すべての空間と時間は渦巻き状ないしは螺旋を描いており、われわれここ、ここに生きているのだと。


老いを急ぐことはなく、わたしはゆっくり考えていきたいと思う。

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