Friday, July 21, 2006

blog - 今の会社について

この10年、わたしは1つの会社で働いてきた。会社というものが持つ基本的な仕組みを知った。組織、利益、オペレーション、リーダーシップ。そのような基本的なものを、わたしは学びえた。今思えば、10年、働いてきてよかった。常に新しい出来事、新しい心的事件、新しい認識が、わたしに訪れた。

まず、こんなわたしを雇ってくれた会社に感謝したい。先日会社の懇親会で、入社のときからお世話になっている人事部長が「きみを採用してよかった」と言ってくれた。例えお世辞だったとしても、わたしの記憶に残る最大級のお世辞だった。

しかし嬉しさとともに、悲しさ、歯がゆさ、申し訳なさを感じた。この10年、職場では、高い理想に対してそれとはかけ離れた惨めな現実があった。わたしは理想主義者だった。そしてわたしは無力だった。わたしは不平を抱き、文句をぶつくさ言った。わたしは駄目な男だった。

革命を起こす心意気は常にあった。今までできなかったことが徐々にできはじめており、それをなしえる自信を持つに至る根拠は十分にあるものと思われた。会社を変えようと思っていた。書籍で知り、そして実際に認識可能な素晴らしい企業が持つ雰囲気を、会社、そして職場で感じたかった。

大阪の研修会場で突然立ち上がり気炎を上げたこと。社長に直接メールを書き、コミットメントしたこと。地下でのレジスタンス活動。膨大なメール。若きアナキン・スカイウォーカーが野望したような絶大なる力への希求。すべてが懐かしく、そして最近の雨空のように灰色の悲しい景色をもつ。


わたしの翼は、いつの間にか完全に折れていた。

No comments: